ハドソン川の奇跡ーーーSully

監督:クリント・イーストウッド

主演:トム・ハンクス

2016年公開された本作は、2009年に起きたUSエアウェーズ1549便の不時着水事故を伝記ドラマにした作品です。

1549便はニューヨークのラガーディア空港を離陸した直後に、鳥の群れに遭遇し、両エンジンが停止してしまいました。機長のサリーと副操縦士はプロトコールに従って対応措置を取り、地上空港管制と連絡を取りながら、ラガーディア空港へ戻ることを試みる。しかし、既に機体の高度が低く、ニューヨークのビル群を括りぬけて、空港に戻ることが不可能と機長が判断しました。地上管制から近くのテターボロ空港に着陸することを勧められ、機長は一瞬考え込むが、これも既に遅い。近くにマンハッタンのハドソン川があり、時間が迫った中で機長はハドソン川に着水することを決断。通常このような場合は、空港に戻ることが最優先策とされ、着水することは乗客の命に危険を及ぼす可能性が高い。機長の豊富な飛行経験により、機体は無事ハドソン川に着水しました。しかし、時期は冬、水温は氷点近い。機内から脱出した乗客は飛行機のウィングと救命ボートで待機。近くにいたハドソン川警備隊がただちに救助船でかけつけ、ニューヨーク警察もヘリで救助に来てくれたおかげで、なんと乗客とスタッフを含め、155人が全員無事でした。この事故は「ハドソン川の奇跡」と呼ばれ、マスコミで盛大に取り扱われるようになり、機長サリーがヒーロー扱い。しかし、保険会社は異論を唱え、データを見てエンジンの片方が作動することと、ラガーディア空港にもテターボロ空港にも戻れたことを主張。これにより、機長と副操縦士が保険会社に調査されることになった。最後の公聴会で、人による操縦シミュレーションが行われた。事前に指示がなく、人の考え、判断する時間の35秒を入れると、両空港に向かうことが不可能だと証明されました。機長サリーの英断と救助隊のおかげで全員の命が助かりました。

最初からこの作品の最大の焦点はサリーはヒーローかどうか。途中でサリーの投資ビジネスがコンサルティング事業など、まるでこの人はわけありであるように誤解させる。なんだかもったいぶった作り。最後のシミュレーションを見ていても、人の判断時間が配慮されずに、しかも操縦があんまりにもスムーズで、練習しこんであることが明らか。サリーに指摘されなくても、これじゃ人シミュレーションの意味がない、というオチが分かってしまいます。結局、機長の英断もそうだが、周りから救助に駆けつけた人々のおかげで、多くの人が助かったという美談を描いた作品でした。トム・ハンクスの燻し銀の演技だけが光る作品です。


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